海の日

2005年7月19日
 海の日が終わったのに、学校がまだあるというのがどうにも不自然。なして海の日と夏休みを挟んで終業式があるのでしょう。海の日は夏休みの一部、天皇誕生日は冬休みの一部、という感覚があるので、強引な三連休政策にそろそろ不審を抱いてきました。だからどうしたってことじゃないですけど。

 暑くなってきましたね。梅雨が晴れて日射病になりそうなくらい暑いです。騒々しいセミは相変わらず騒々しいし・・・いつの間にお前ら現れた。

 昨日(海の日)東海学園高校に小柴先生が来ていたので講演を聴きに行ってきました。ノーベル賞受賞者でKamiokaNDEで教育活動をやってる、みたいなイメージしかないけど、生い立ちを聞くとやっぱり波瀾万丈なようだ。文学部や理学部、いわゆるお金の出ない研究職で、どうやってお金を捻り出すかは面白かった。ニュートリノの話はさっぱり。一般向けなんだからもうちょっとやんわりしてよ・・・。

 今年の夏も何とか乗り越えられそうです。

閏秒

2005年7月10日
Anonymous Component曰く、"2005年12月31日に閏秒が挿入され、23:59:60 UTCがカウントされるという発表が有りました。閏秒は、12年以来22回挿入されていますが、情報通信研究機構の日本標準時グループによる資料「うるう秒実施日一覧」によると、最後に閏秒が加えられたのが1999年1月1日(1998年12月31日)ですので、7年ぶりという事になるようです。
 ⇒http://slashdot.jp/articles/05/07/06/2220235.shtml

 時間って案外加減なものなんですなぁ。さすがアインシュタインイヤー。

Excuse me.

2005年7月9日
 駅前で道を聞かれました。その女性はごもごもしながら、どこぞのパンフに指を刺してこちらを見る。指の先を見ると徳川園へ行きたいそうだ。愛知も観光都市化してきたなぁ、としみじみ。地元民であるので、徳川園は低学年のときから知っている。左に曲がると坂道に出るから上っていけば右手に見えますよ、と親切に教えてあげた。

 そしたらこんな声が返ってきた。

 “Go left?”

 ん、英語?日本人みたいな顔をしていたから、気付かなかった。外国人て皆顔一緒だネー。外国人だってわかんなかったよ。道理ですいません、とも言わずにごもごもしていたわけだ。Excuse me.とでも言ってくれれば最初から英語で話してあげたのに。外国人でも日本人に声かけるのは照れくさいのかね。

 って、余裕こいてる場合ではない。学校で散々教育されてきたオーラルの実力が試されるときだ。外国人教師を相手に文法無視の英語を叫んで遊んでいた授業を思い出す。あれは決して単なる遊びに興じていたわけではなく、コミュニケーション能力の育成に役立っていたはずなのだから。

 “Yes! Yes! Go left. Uh...”

 何でぼかぁ、Yesを連発するかね。坂道を登ってくれと言いたかったのだが、どう表現したらいいかわからない。Go straight.とかTurn right.とか、在り来たりな表現は教えてくれたくせに、実際の交通事情はもっと複雑なんだよ、と後悔する。

 “If you go left. you will see a slope. Uh...Go up!”

 後の方がハチャけるのは日本人だからか。でも、迷い人はさっぱりワカンナイって顔をする。俺の英語はあかんのかね。面倒くさいからこう言ってやる。

 “Follow me, please.”

 オーラルなんてこんなもんだ。

バトンが来たよ

2005年7月3日
 ゆかちんさんからMusical Batonが回ってきた。最近ネットでの人付き合いが悪いんで、まさか来ると思ってなかったから、ちと嬉しい(笑)。

 あんまりミーハーな僕ではないので、ちゃちゃっと行きますよ。

1.Total volume of music files on my computer
(パソコン内の音楽ファイルの容量)

 調べてみた。700MB近くあった。CD-R一枚分・・・。昔、音楽をCDに焼こうと思って、CD-Rの容量ギリギリまで入れようと思ったことがあるんだけど、何度やってもエラーが出る。なんでかなぁ、と思ったらCDの規格は再生全長80分までなんだって。そうか、どうりで二枚組とかが普及するわけなんだと納得したんだけど、これって常識?

2.Song playing right now
(今かけてる曲)

 常駐しているKdMedia Playerを覗いてみたら、小曽根真のブレイクアウトが入ってた。小曽根さんの初のピアノソロアルバムだそうで、BGM代わりに流してます。そういえば、THEドラえもん展で流れていた“ドラえもんのうた”ピアノバージョンも小曽根さんが弾いていたような。どうも新生ドラえもんでは女子十二楽坊が演奏してるらしいけど、何で中国人にやらせるかなぁ。

3.The last CD I bought
(最近買ったCD)

 レンタルで済ましちゃうんで、あんまりCDは買わないなぁ。最近「日本SP名盤復刻選集」ていうのを入手したんだけど、まだSPやLPが普及していた時代、日本人が指揮した洋楽を復刻したという、中々風変わりなCD。「赤とんぼ」「待ちぼうけ」なんかを作曲した山田耕筰が指揮した「運命」なんかが収録されていて、結構興味深かった。クラシック好きにお勧め?だけど今買えるのかなぁ?

4.Five songs(tunes) I listen to a lot, or that mean a lot to me
(よく聴く、もしくは思い入れのある5曲)

●喜太郎「シルクロード幻想」

 合気道の道場で、呼吸法をするときに先生が流していた曲。気を落ち着かせるのにいいんだそうで、中々好き。フィーリング系の音楽ならまず第一に喜太郎さんの曲を上げるだろうか。NHKの「シルクロード」で使われている曲だそうだけど、実はシルクロード見てない(笑)

●姫神「見上げれば、花びら」

 同じくNHKなんかでよく使われている曲。色々なアレンジバージョンがある。喜太郎さんも民族的な音楽を書くけど、このグループも結構幅広いジャンルの音楽なんじゃないかな。大陸を感じるというか、どう表現すればいいのかな。受験勉強をやってると、どうしてもクラシックやフィーリング系の音楽をBGM代わりにしてしまうんで、こういうセレクトになります(笑)

●栗コーダーカルテット「仔犬のテーマ」(「クイール」)

 盲導犬クイールの映画のサントラから。映画クイールを見てて、どうしてもこの曲が頭から離れなくなった。動物の子供は何でも可愛いが、クイールの可愛さがまんま表れてると思う。栗コーダーのCDを聞くと、リコーダーが懐かしいなぁと思えてしまう。ピタゴラスイッチの曲も栗コーダーみたいだね。

●「ロバにのっていこう」(NHK「むしまるQ」)

 なんかNHK教育ネタが多い?NHK教育に、生き物を子供向けに紹介する番組「むしまるQ」てのがあるんだけど、これがまたMSペイントで書いたような妙に古めかしくて懐かしいデジタルキャラクターがクイズをやってて楽しい。NHK教育だけあって、子供向けに唱歌もあるんだけど、結構有名なアーティストなんかを起用していたりしてクオリティ高かったりする。「ロバにのっていこう」は詞・曲ともにかなり好き。「♪もしもろばがだめで〜うごけなくなったら〜そらのみえるおかに〜ほねをうめていこ〜」曲調は軽やかなのに、このハードな詞は一体・・・。グッチさんの番組もそうだが、NHK教育は絶対大人向けの番組だ。

●武田鉄矢「少年期」

 自分が藤子F先生の作品が好きになったのも、ひとえに映画の影響だと思うが、その中でも海援隊が歌う主題歌が原因にあったに違いない。少年期はいい歌だよね。青年期の悩みを抱えている人は是非聞くべき。

5.Five people to whom I’m passing the baton
(自分がバトンを渡す5人)

 お気に入りから適当に選びます。スルー可能なんで、無視してもらっても構いませんよ。というか、見てますかね、この日記。

 takさん
 @netさん
 ヒカルさん
 相馬さん
 まけイヌさん

 だいぶ周っちゃってるんで二回目だったりしたらゴメンナサイ。止めてくれてもいいです。もし、バトンが14回周ったら地球の全人類が答えたことになる計算になるみたいだから、気楽にどうぞ。

 慣れないことしたから疲れた・・・。

水木センセは偉大だ

2005年6月26日
水木センセは偉大だ
 岐阜市歴史博物館へ行く。というのも、水木しげる展が開催していたからだ。正式名称は大(Oh!)水木しげる展らしい。変なセンス。プロデュースは当然のように、京極夏彦と荒俣宏。この二人もよくやるよなぁ。季刊誌“怪”はちゃっかり読んでいたりします。

 ⇒http://www.asahi.com/event/mizuki/

 最初は敬愛する水木先生の原画でも置いてあるのかなぁ、程度にしか思って無かったけれど、中々大規模な展示会で驚いた。入ると水木先生の等身大人形が出迎える。かなりの精巧さで一瞬驚いたよ・・・合わせて妖怪じみた笑い声。ああそうか、水木センセはこういう人なんだ。だいたい京極夏彦のデザインだという水木しげる展のポスター。なんでベロ出してるの・・・アインシュタインみたいだ。いえ、僕は水木センセをアインシュタイン以上に尊敬しているから好評価ですが(笑)

 まず水木センセの自伝マンガに合わせて生涯を辿る展示。のんのんばあの神秘的教育に始まり、学生時代、戦争への出立、右手を失う、原住民との交流、紙本屋時代、鬼太郎誕生、そして今に至る、といった感じ。もう既に自身が妖怪と化している(としか思えない)水木先生はこんな波瀾で神秘的な人生を歩んできたから、あんなマンガを描いてきたんだよなぁ、と今更ながら感動する。鬼太郎ファミリーのぬりかべは、ニューギニアで水木先生が実際に出会ったのらしいよ。

 悪魔くんやゲゲゲの鬼太郎のアニメで育ってきた世代だから、水木先生の影響力は多分に大きい。人魂のてんぷらとか、ぬりかべのコテとか、霊界輸送機とか、ぬらリひょんの石臼とか、ネズミ男のソロバンとか、ソロモンの笛とか、三次元化して置いてあったのが面白かった。もちろん鬼太郎の家もあった。日曜日だけあって老若男女幅広い世代が訪れていたのには、水木センセの偉大さの賜物なのだろうが、果たしてまだ幼き子供にこのネタがわかるのだろうか・・・昔は鬼太郎のアニメの再放送がバンバンやっていたけれど、最近見ないよなぁ。妖怪大戦争の映画が終わったら、いっそ新シリーズ作ればいいのに(笑)大海獣も懐かしい。確かぬ〜べ〜と一緒に映画やってたよな。

 奇妙奇天烈な世界の仮面も展示されていた。水木ロードで飾られているらしきブロンズ像なんかもあった。凄い念の入用である。更に水木先生の人生絵巻や、大作・妖怪道五十三次の原画も置いてあって、まじまじと見入っていた。水木センセの描く妖怪はユーモラスだよなぁ。今世に知られている妖怪の大部分は、否応無く水木先生という媒体を通じて広まっているわけだし。

 東海道五十三次のパロディ(画集によれば本歌取りのつもりだそうだ)である妖怪道五十三次も中々楽しめる。東海道に乗る観光地がこんなに妖怪に溢れているなんて、親近感が湧いていい?

 首途である「日本橋」と、ゴールの「京都」と、我が地元の「宮」(←熱田神宮)のポストカードを買う。かなり丁寧に作ってあるようで、結構値がはる。複製原画だけでなく、特製版画まであるらしい。

 水木センセはやっぱり偉大だと思った。

 もうすぐ妖怪大戦争の映画がやるけど、ちょっと楽しみ。水木先生で育った世代は当然行くだろうし、勿論子供も行くだろうから、かなり幅広い世代に大ヒットするんじゃないだろうか。

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 ついでに名和昆虫博物館に寄る。相変わらず昆虫標本がどっちゃり置いてあった。ヘラクレスオオカブトなんかも当然のように置いてある。最近ムシキングが話題だよね。どういうものなのかさっぱりわからないんだけど。ギフチョウの地元だけあって、ギフチョウに関する展示が盛りだくさんだった。生きている虫としてはタガメやナナフシやチョウのサナギが置いてある。何かもう目が肥えてしまったのか、ナナフシの擬態を簡単に見抜けるようになってしまった。純粋に虫を楽しむ時代は終わったのか?

 昆虫標本否定論者なので、あまり感想は書けない・・・例えばトンボのめがねは水色めがね、となんかの童謡で謳われるが、残念ながら標本になるとトンボの眼は生気を失ってどんより黒々となるのですよ。標本でギンヤンマを見ても、それがギンヤンマだとは判るまい。

 もう昆虫採集ぐらいで虫は絶滅しない、という論理は通じなくなってきているので、そろそろ見直すべきではないだろうか。昆虫を相手にするにしても、デジカメで写真撮る方がよっぽど能動的で楽しいんだよなぁ。

のび太くん

2005年6月25日
 市内のある進学校のサタデープログラムという市民講座で、かつてのび太の声優であった小原乃梨子さんが講演に来ていたので行ってきた。検索でもしてもらって、ラインナップを見ればわかるが、この通称サタプロはなんだかオタク向けの講座が多い。ぶっちゃけ内実を知っている立場(自分も市内の高校生だもの)なんで、理由はなんとも言えないが、進学校でも(進学校だからこそ)オタク要素のある高校生はしっかり存在するということなんだろう。

 それにしてものび太くんの声優を呼んだのは素晴らしいことだ。声優の講演を聴くのは、去年サマーセミナーで来ていた古谷徹さん以来。何十年と(ちょいとオーバーか?)ドラえもんの声優をやってきただけあって、中々趣深いことを話してくれた。ドラえもんの声優交代で、前レギュラー陣の平均年齢がニュースで飛び交ったが、あまりばらして欲しくなかったらしい。まぁ女性だものな。今ではもう講演などで平気で言えるようになったと、笑って話す。

 人間がすっかり出来ている人で、声優としてのボイスを出すのは遠慮したのか、名台詞などは言ってくれなかった。そんなことはどうでもいいと思うぐらいいい話をしてくれたのでよかったが、一方でファンとしては残念かなぁ。「ドラえもーん」って、言って欲しかった。古谷さんは「親父にも殴られたこと無いのに!」とか言ってたぞ(笑)

 声優の講演だけあって、発声の仕方も教えてくれる。臍下丹田を意識して呼吸しなさいと、武道に通ずることも言っていた。自分も合気道をやってる身なんで聞き知っているが、流石だ。最後にクラシックに合わせて「世界が100人の村だったら」を朗読してくれる。声に出すことが大切と、斎藤教授なども必至で言っているが、小原さんも大分昔から指導していたと言う。

 サタプロの実行委員会に、オタク要素のある講師を呼ぶのはいいから、こういう大物を呼んで欲しいなぁ、と高らかに言いたいよ。オタク系の発信するBLOGでサタプロが話題になって、俺は愕然としたんだから。昔のサタプロでは、もう亡くなられたGEOの遠藤社長や、生物学者の本川教授など、超大物が来てたというのに。自分の尊敬する写真家の海野和男先生まで来てたんだから。昔はよかったなぁ(笑)

水泳

2005年6月24日
 どうしてこうも暑くなるのか、毎年不思議です。今年こそは冷夏であれと、扇風機回して祈っているのに。お百姓さんごめんなさい。

 さて、プール開きが先日あったようです。週に二日しかない貴重な体育の授業が一律水泳になりました。嘗て南国の地で年中泳いでいた経験があるお陰で、泳ぐのはそれなりに得意です。というか、水泳部の幽霊部員だったし(笑)

 受験生には体育の授業が人気ないらしい。クラスでも皆めんどくさがっている。そのくせ、表に出るとワイワイ騒ぐもんだから、矛盾してないか。そうか、着替えるのが面倒くさいんだな。子供みたいだ。

 今年から、時間測定に飛び込みが禁止になった。お陰で自由形のタイムが二秒落ちた。何故禁止なのだろう。誰かが頭をプールの底にぶつけて瀕死になったのだろうか。

 ところで、センターの過去問を解いていたら、’85の国語でアカシヤの大連が扱われていた。ちなみにこの時代はセンターではなく共通一次。アカシヤの大連と言えば、詩的な文学を欠かせたら並ぶ者のいない(と自分では高評価している)清岡卓行の作品。大連に故郷を想い、ニセアカシアにアカシアの美しさを感じる主人公の描写は一品。それだけに、問題文がその美しさに追いついていないと思った。もし自分が現代文の問題を作るとしたら、この時代の作家の文章は畏れ多くて手を出せないなぁ。

 まぁ、そんな日常を送っています。最近書くネタがないです(^^;)

フェミニスト

2005年6月22日
「私はフェミニストですが…」を常套句にして、議論を展開する人々が存在する。馬鹿と自覚している奴は馬鹿ではないという弁証法があるが、性質と違って主義においてはその道理は通用しない。そうやって最初から弁解することで、私は女性差別をしていませんよ、言い訳がましく言っておかないと、議論を展開できないなんて、つまりその主張は薄っぺらいものであり、そんな主義など持ち合わせていないことを公然と述べているようなものだ。それは無知の知ではなく、単なる知ったかぶりに過ぎないのである。
 閑話休題。
http://blog.livedoor.jp/warata2ki/archives/25919371.html
 この文章は自覚して書いているんだろうか。それとも自覚していることをひたかくしに装ったフィクションだろうか。取り敢えず笑えた。よくこんな話が書けるもんだ。

新機能を使ってみる

2005年6月22日
新機能を使ってみる
 新機能で写真がアップできるようになったらしい。というわけで試験。我が家のペット・ヒメ子。癌告知されたのに未だに生きているタフな娘。可愛いでしょ?

 今日ガッコの帰りがけに、変な立て札を見ました。「本日改装に付き定休日です。」・・・“定”休日?今まで定休日というのを“定期的な”休みと思っていたので、ちょっと違和感。業界では定休日をどういう意味で使っているのでしょう。

 最近学校での楽しみは倫理と生物の授業だけ。数学は中途半端な受験対策しかやってくれないし、国語は理系だからと行って詰まんないマーク問題演習をやらせるし、(と言ってもだらだら文章を読み解いていくのはもっと嫌いだけど、)理論化学は物理っぽくて楽しくないし・・・ボイル・シャルル則とか中身は単純なのに、なして応用問題と称して難しくする必要があるんでしょう。ばっかみたい。

 センター試験で一番対策が取りやすいという神話のある倫理の授業。所謂「エロス」と「アガペー」の違いがわかるか、とかあの辺の話ですが、哲学を学ぶのって楽しいですね。最近受験勉強の清涼剤になっている模様。戯れにリアリズム文学が読みたくなって、志賀直哉を青空文庫で探してみる。しかし、無い。何故だろうとウィキペディアで引いてみた。曰く、1883年2月20日 - 1971年10月21日、88歳で肺炎と衰弱のため没した。『城の崎にて』であんな死生観を描いてるくせに、往生は立派なものだったんですね。まだ著作権切れてないらしい。むぅ。

 川端康成を載せた事で赤本が著作権侵害だと訴えられた事件があったけど、庶民としては早く手軽に読ませて欲しい。・・・いえ、早く亡くなって欲しいという意味ではないですよ、勿論(笑)

備忘録:曲線(二)

2005年6月12日
●リサージュ曲線(Lissajous curve)
 二つの単振動を合成してできる曲線。即ち二重振子が描く曲線。
 x=sin(aθ)
 y=sin(bθ)
 で表される。振幅、振動数、位相の違いによって、
 x=Acos(aθ)
 y=Bsin(bθ+φ)
 とも表せる。

●アルキメデスの渦巻線(Archimedes’ spiral:正渦線)
 極方程式
 r=aθ
 で表されるシンプルな渦巻き。

●パスカルの蝸牛形(Limacon:リマソン)
 極方程式
 r=a+bcosθ
 で表される曲線。リマソンはフランス語でカタツムリの意味。エスカルゴは食用。a=bの時、心臓形になる。
 x=(a+bcosθ)cosθ
 y=(a+bcosθ)sinθ
 でも表される。

●薔薇曲線(rose curve:正葉線)
 nが奇数の時n枚、nが偶数の時2n枚の花びらを持つ曲線。極方程式、
 r=asin(nθ)
 で表される。特にデカルトの正葉線は、
 x=3at/(1+t^3)
 y=3at^2/(1+t^3)
 で表され、纏めると、
 x^2+y^2=3axy
 となる。

●レムニスケート(Lemniscate:連珠形)
 極方程式なら、
 r^2=a^2cos2θ
 直交座標なら、
 (x^2+y^2)^2=a^2(x^2-y^2)
 で表される曲線。

備忘録:曲線(一)

2005年6月11日
●サイクロイド(cycloid:擺線)
 円C:x^2+(y-a)^2=a^2がx軸に沿って滑らずに転がる時の円上の定点Pの軌跡。Pは(0,0)を通過する。
 x=aθ-asinθ
 y=a-acosθ
で表される。
OP=OC-PC
OC=(aθ,a) , PC=(asinθ,acosθ)

●ハイポサイクロイド(hypocycloid:内擺線)
 円:x^2+y^2=1に内接する半径1/nの円Cが滑らずに転がる時の円上の定点Pの軌跡。
 nx=(n-1)cosθ+cos(n-1)θ
 ny=(n-1)sinθ-sin(n-1)θ
で表される。
 n=3のときデルトイド(deltoid:三芒形)
 n=4のときアステロイド(asteroid:星芒形)
⇒三角筋:deltoid muscle
⇒火星木星間の小惑星群:asteroid

●エピサイクロイド(epicycloid:外擺線)
 円:x^2+y^2=1に外接する半径1/nの円Cが滑らずに転がる時の円上の定点Pの軌跡。
 nx=(n+1)cosθ-cos(n+1)θ
 ny=(n+1)sinθ-sin(n+1)θ
で表される。
 n=1のときカージオイド(cardioid:心臓形)
 n=2のときネフロイド(nephroid:腎臓形)
 n=5のときラヌンクロイド(ranunculoid)
⇒心臓学:cardiology
⇒腎単位:nephron

●インボリュート(involute:伸開線)
 円:x^2+y^2=a^2に巻きつけた糸を点(a,0)から弛まないように解く時の糸の先端Pの軌跡。
 x=acosθ+aθsinθ
 y=asinθ-aθcosθ
 で表される。内擺線の伸開線はより大きな内擺線に、外擺線の伸開線はより小さな外擺線になる。カテナリーのインボリュートはtractrix(追跡線)と呼ばれる。

●カテナリー(catenary:懸垂線)
 一様な綱の両端を固定したときの弛み。双曲線余弦を用いて、
 y=acosh(x/a)
 で表される。尚、coshx=(e^x+e^(-x))/2。ガリレイはカテナリーが放物線だと考えたが、別物。

体言的用言

2005年6月7日
容易い
躊躇う
流行る
強請る
相応しい
狼狽える
 どうしてこんな単語があるんでしょう?
 

万博報告・終

2005年6月4日
 一昨日の続き。

●グローバル・コモン3(ヨーロッパ)
 ドイツ館でジェットコースターに乗れるという噂を聞いたので、夕暮れにヨーロッパのパビリオンへ向かう。ヨーロッパは東南アジアに比べると華やかで、万博に対して積極的に参加しているようだった。ショッピングやランチタイムはアジアで、パビリオンはヨーロッパを見るべし。
 ドイツ館へ行くと、長蛇を発見。ズルズルと最後尾へ向かうと60分待ちとある。入るのは諦めた。何だか文化祭の下手なコースターにわざわざ乗るような感覚を彷彿。
 フランス館はドイツ館に隣接している。足を踏み入れるとまず、フランスっぽい写真があり、実践的な環境問題を提示していた。入り口で中々ビジュアル的で芸術的なハンドブックを渡される。芸術的すぎて読みこなせない。入ってみると、順路が判らない。本能のままに歩いてハンドブックを見開いてみると、どうも逆の順路を辿っていたよう。本当は最初に入るべきシアターに並ぶ。フランスの環境問題を熱烈に訴える。中々好感を持てた。今までは漠然に「自然の叡智」と言っていたが、フランス館は「京都議定書にいち早く調印した」とか「こうなるのではなくこうするのだ」的な中身のあるメッセージが伝えられる。どこかの先進国とは違うのだよ、と見せ付けられる。フランス館の環境に対する姿勢は良いと思いました。それに、シアターの字幕の日本語が、外国人っぽさ溢れたヘタ字で癒し系?ただ、パビリオンそのものにはフランス館っぽさがなくて、鏡の部屋だったり、踏み入れると足元にスポットライトが現れたり、謎のトゲトゲ巨大モニュメントがあったり、芸術的センスがにじみ出ている。ああ、これはフランスのパビリオンではなく、フランスの芸術家のパビリオンなんだなぁ、と思った。ショップも隣接していたが、何千円もするクッキーなんか買えませぬ。
 次にイタリア館へ行く。ここも中々豪華な演出。至宝「踊るサテュロス」像の修復・復元があった。解説文の改行がまたおかしな日本語だったのだが、像そのものは中々見せる。芸術に疎くても良い像なのだとはわかった。こうしてサテュロス像を万博で公開できて、復元はじかに触っても構わないと言うのは、イタリアの技術力の賜物だという自慢している。全くですね。フランス館といい、ヨーロッパ人は自慢が好きなのかなぁ。先へ進むとイタリア各州の芸術品がたくさん置かれている。よく運んできたものだ。イタリアの州なんてシチリアぐらいしか知らないけれど。チョコレートを塗りたくった車(フィアット500)とか、巨大貝殻で作った芸術品など、プチ美術館の様相。チョコレートは美味しそうだった。二階にはカフェテリアがあるらしい。うちの学校の教師がお酒を飲んでいたらしい。おいおい。
 ギリシャ館へも行く。テーマはアルケーから「地」「水」「火」「風」だそうだ。出口でもらえるパンフには「自然に従って創造する」というヘラクレイトスの引用。神話と哲学の国らしいパビリオン。ホメロスの引用も多数見つける。マイナー(自分が知らないだけ)なギリシャの神々の台詞も多く見つける。多すぎ。オリーブの自慢もあった。高級オリーブオイル「エキストラバージン」は生産第一位なんだそうで。勿論アテネオリンピックの写真もばっちり。
 トルコ館のテーマは幾何学っぽい。何が幾何学なの?と思えばドームが幾何学的なのと、イスラムによく見られる紋様がタイル張りで幾何学的ということ。なるほど、確かに作図力は求められる。ショップには目玉のついたアクセサリーがたくさん。そうか、トルコはこういう国だった。
 他にもスペインやクロアチアなどがあるのだが行き忘れる。ヨルダン館は本物の死海の水と砂を持ってきて、希望すれば泳げると聞いていたので、見てみようと思ってたのに。泳ぐつもりはないけど。そして気付いたのだが、愛知万博は「グローバル・コモン3」とか「グローバル・ハウス」といった看板はあるのに、具体的な「〜館」という看板はどこにもない。おかげで移動するには地図を見ないことにはどうにもならないし、うっかり行き忘れるパビリオンがたくさんできる。ただでさえ判りにくい立体構造をしているんだから何とかして欲しい。

●夢見る山・NGKウォーターラボ
 「夢見る山」は、日本ガスやシャチハタなどの企業が密集したパビリオンらしい。夜遅くで、大して並んでいなかったので、気まぐれに日本ガイシに入ってみる。偏光板のついた3D眼鏡を渡される。水の博士の研究室で実験をするという映画らしい。何だかもう完全に科学館に来たようなイメージ。エボナイト棒の静電気で水が曲がるとか、ゆっくり冷やした水を振ると氷になるといったような、科学実験。子供を立たせて実際にビンを振らせていた。子供向けでしょう。

 他にも色々なパビリオンがあるのだが、夜になったのと、友達が疲れた(まぁ歩き回れば疲れるだろうな)と喚くので帰る。まだまだ満足できてないので、また行くだろうなぁ。もし今度行くとしたら、どこに行くべきか候補を挙げてみる。もちろん行くとしたらの話。曲がりも何も受験生だからなぁ・・・。

○大地の塔
○グローバル・ハウス・オレンジホール
○長久手日本館バージョン1
○こいの池・ナイトイベント
○行っていない企業館(三井・東芝、日立)
○夢見る山テーマシアター「めざめの方舟」
○その他外国館

 大地の塔は故障のせいで入れなかったので行かねばなるまい。万華鏡はかなり凄そうだ。人は行けなくなると、却って行きたくなるものなのです。
 マンモスはブルーホールじゃ満足できない。やっぱり、それがどんなに下らないものであったとしても、月の石は見ないといけないでしょう。オレンジホールは予約しないと無理かなぁ。
 長久手日本館はよくわからないけど、偶数日にはバージョン1があるそうで。必然的に偶数日に行け、ということですな(笑)バージョン3も作るという噂あり。
 夜にあるこいの池のナイトイベントも見たい。雨天中止じゃ残念すぎる。固執する動機は大地の塔と一緒。
 三井・東芝館は自分の顔を3Dスキャンして映像化するという施設があるそうだ。面白そう。日立は一番の人気館らしいけど、コンセプトが気に入らないのでどうでもいい。だって「蘇る希少動物」って意味不明でしょ?
 「目ざめの方舟」も行き忘れたパビリオンの一つ。押井守のプロデュースらしいので行ってみたい。一応イノセンスも見たし、講演も聴いたことがあるので。
 そういえば、サツキとメイの家なんてのもあったなぁ。

続・万博報告

2005年6月3日
 昨日の続きです。同様に箇条書きで行きます。雨だったので、カメラはほとんど構える気はありませんでした。雨の日は動きが制限されるので、当たり前だけど遠慮した方がいいかと。何で夜遅くまでいたかって、『コイの池』のナイトショーが見たかったんだよなぁ。結局天候不順により中止・・・むぅ。

 それでも若干写真は撮ったので、その内アップします。そういえば、今月あたりにこのダイアリーノートで画像アップ機能が追加されるらしいですよ。BLOGらしくなってきたなぁ。ちょいと楽しみ。写真を見直したら、中部千年共生村の『サイクロプス』には『睥睨する巨人』という副題がついてました。巨人にしては随分と細い奴だったなぁ。人間と同じ骨格らしいんです。ただし背骨だけ。後の構造は何にもなくて、頭に一つ目だけがついている。背骨には30本の筋肉がついていてカメラで追尾するらしいです。友達が手を振って遊んでいたけれど、彼はその間抜けっぷりがスクリーンに表示されていることに気付いてませんでした(笑)

 万博の結論としては、『自然の叡智』を気にしてはなりません。考えれば考えるほど偽善じみてきて、エコではなくエゴではないかと疑ってしまうほど真面目すぎるんですもの。深入りせずに技術力に感動するべし。

●日本の塔「月」
 日本ゾーンの中心にあるモニュメント。月の形をした塔で何の象徴だか、30分(1時間?)ごとにカラクリ人形が動き出して大陸風の音楽が流れてくる。なかなかいい音楽だと思ったら、作曲は東儀秀樹さんらしいです。
 背景にはパビリオン「大地の塔」があって、噂では壮大な万華鏡が見られるとのこと。月の塔の演奏に聞き入っていたら、「大地の塔」から変な煙がもくもく出ていた。へぇ、たいそうな演出をしているんだなぁと思って、演奏が終わって近付いてみると「調整中」の看板。そして「本日は閉館しました」・・・っておい!もしかして故障したのか。大地の塔のショップに入ってみると、かなり精密な万華鏡が勢ぞろい。鏡がカチカチずれるようなものでなく、油が入っていて滑らかで鮮やか。とても癒し系だと思ったが買うのはよした。高価という点もあるけど、パビリオンを見ていないのに買うのは悔しい。また来る口実ができちまったよ(笑)
 サントラもあったけれど、聞いてもない音楽を買うのも悔しいので保留にしておく。なかなかよさそうな音楽っぽいんだけれどね。

●グローバル・コモン6(東南アジア)
 マンモスの整理券配布は15時からと聞いたので、暇つぶしに外国館へ行く。『グローバル・コモン6』じゃなんだかよくわからないけど、マレーシアやタイをはじめ、オーストラリアに至るまでのパビリオンがあったので、多分東南アジア+オーストラリアといった感じだと思う。
 外国館は国によってかなり格差があった。マレーシアやオーストラリアは列もそれなりにあって、建物も大きいのに、インドネシアやベトナムは規模が小さくて素通りしてしまいそう。
 まず最初にインドネシア館に入る。インドネシアは何度も訪れた地なので行かねばなるまい。入ると水槽にアロワナがいた。少し進むとタイガーやらラフレシアやらインドネシアらしい動物たちが出迎える。もちろん模型だが・・・生物の多様性がテーマらしい。インドネシアはナチュラリストには堪らない自然環境があると思いますよ。インドネシアの生態系を探検調査したアルフレッド・ラッセル・ウォーレスさんの話が記してあった。ちなみにインドネシア館のスタンプは、世界最大のトカゲ、コモドドラゴン。私はコモドドラゴンに魅入られた少年の一人だったりします(笑)
 そのほかベトナムやラオスをサラッと見る。時間がなかったので長蛇のあったオーストラリア館などには入れなかった。外国館もまたゆっくり見たいなぁ。

●グローバル・ハウス/ブルーホール
 愛知万博の魅力の一つとされていると思われるマンモス展示はここ。今ひとつ盛り上がらないのは全身像じゃないからだろうなぁ。
 グローバル・ハウスはブルーホールとオレンジホールの二つのルートがある。月の石が見られるのはオレンジなので、オレンジに行くべきだが事前予約は取れず、整理券を貰うもののブルーしか入手できない。月の石は見ること適わず。
 その代わりブルーホールではハイビジョンを3つ並べたと言う超横長(5:1ぐらい!)にして世界最大のスクリーン「レーザードリームシアター」が見られる。見られる映像は例によって環境について。1分間に産まれる子供は150人とか、木本が五本あれば人一人の酸素が賄えるといった、統計データをビジュアル的に見せるのは、JTの垢抜けたCMを見てるような感覚。映像は映画以上に迫力ありました。
 そしてマンモスが見れるのだが、首だけである。胴体は終ぞ見つからずということらしいが、シベリアに胴体を忘れてきたマンモスのミイラには望郷という哀愁を覚えた。動く歩道でざーっと見る。牙はでかいが、耳は象に比べて小さいのね。干からびただけかなぁ?
 補足しておくと、マンモスだけちゃっちゃと見たい人は、ショーを抜きにして単独で見ることも可能ですよ。人気館なので入るの大変ですものね。月の石見たいよぅ・・・。

●長久手日本館
 これまで運がよく、並ぶにしても30分以下だったのだが、これだけは並んでしまった。その時間ゆうに1時間。でも、万博においては短い方ですよ。
 日本館は外観からまず面白い。土饅頭みたいな形をした建物が竹で編まれていて、曰く冷房効果をもたらしているんだそうだ。要するに省エネを目指す。でもそのせいか、バケツがたくさんおいてあった。滴る雨水がそこに溜まっている。何でだろう?排水設備が不十分だったのかしら。
 環境問題のパネル提示。ショーではないので押し付けがましくはない。次のゾーンでは動く歩道に乗って、日本の変遷を辿る。本物白黒テレビが置いてあって、ちゃんと映像も写っていた。それが段々とカラーテレビになり、今のハイビジョンテレビへと進化していく、みたいな演出。他にも洗濯機、雑誌本、ファミコンなど懐かしい面々が並ぶ。ぼかぁ若いですが。
 大きな球体の施設に入れられる。何と内側は全面360度スクリーンになっていて、3次元的な自然の映像を見せられる。メッセージがない分楽しめる。自分が海中や宇宙にいるような感覚が体験できて、万博の中でも面白さは上位。今月から奇数日と偶数日でバージョンが変わるそうで、入ったのはバージョン2の方。
 出ると竹林をイメージしたらしい部屋に出る。酸化チタン屋根など、エコを意識した建築物の解説などが展示されている。出口付近には実は期待していたナノバブル水槽があった。知人の知人が開発したと聞いて、見なければと思っていたのだけどあんまり話題になっていない。
 水槽にコイとタイが同居するという奇想天外な光景が見られるのです。淡水魚と海水魚を一緒に飼うなんて面白いじゃないですか。ナノバブルという気泡は破裂しないで水中にい続けるため、酸素が供給されて生きられる、みたいな説明があったのですが、それじゃぁ浸透圧の問題はどうなるの?という疑問には解決してくれなかった。とても科学的で興味深い展示でありました。
 長久手日本観は絶対行くべき。

⇒もうちょっと続きます

万博に行ってきた

2005年6月2日
 今日は学校の遠足で愛知万博へ行ってきました。東海地方の学校は、遠足で万博に行くのですよ。うちの学校は更に素晴らしいことに、集団行動などせず、点呼も携帯電話にかければOKといういい加減っぷり。さすが男子校。SSKのどこかなんかは集団行動で大変だと風の噂が。

 そんなわけで、朝の9時開門と同時に入って、夜の21時まで余裕で長久手会場におりました。本当は明日学校もあるので16時ごろには帰れと言われていたんですけどね・・・いくら脚力がそれなりにあったとしても半日以上歩いてたら乳酸が溜まってるよ。しかも一日中雨!傘を差して周っていたら動きづらかったよ。名古屋市内からだとJR中央線+リニモで30分そこらで行けるのは中々素晴らしい。これで受験生じゃなかったらなぁ(T_T)

 さて、そういうわけで感想をば書きたいのですが、疲れているので思い出した順に箇条書きで書いときます。要するに備忘録ですんで、これから行く人の参考になるかは保障しません(笑)

●トヨタグループ館
 開場と同時にだーっと急いで、人気のトヨタ館へ。勿論走っては危ないので小走りですが。というよりも、係りの人が身体を張って走ってる学生を引き止めるのです。必至だなぁ。
 予約は皆無でしたが、朝早くからゲートで待機でしていた甲斐もあって、余裕で入館できた。トヨタ館は完全にショー形式。大ホールに座らされて、例のロボットが演奏して踊るショー。何度もテレビで見てるのと、則武の産業技術記念館で一度見ているので、新鮮味はないのだが流石にいい動きをしていた。ただ、ステージの端っこで踊っていたもので、ホールの上から見る者としては角度によっては見にくいのが難点。とういうより、道化の兄ちゃんが真ん中で「お前らに演奏できるかぁ」とか騒いでいるのが邪魔。ロボットを真ん中に持って来いよ。後、伴奏(BGM)がうるさすぎて、ロボットが本当に演奏しているのかよくわからなかった。ぶっちゃけ本当に演奏していたんですか?DJロボットがラップしていたのも面白かった。
 ウェルカムショーが終わると、一人乗り未来コンセプトカーのi-unitが出てくる。“自然の叡智”なので、燃え盛る原始地球(?)がステージのどーんっと出てきて、自然が開花し、文明が生まれる様子を華やかな映像と光とパフォーマーを使って表現している。なんつぅか、西洋近代主義というか、人間中心主義というか、文明の勝利みたいな感じで気に入らないのだが、気にしなければ楽しめるショーである。ダンサーがぞろぞろ出てくるのだが、飛んだり跳ねたりして中々華麗だった。最後にi-footも出てくる。凄い乗ってみたい。
 ショーが終わると外へ出る。展示は殆どないが、i-unitがガラス越しに見えるのと、そのほか色々なロボット。そして記念品の販売所。ここは物足りないが、ショーが凄い熱が入ってるのでいいでしょう。トヨタを詳しく見たいんだったら則武の記念館に行くといいですよ。
 i-unitは何だかドラえもんの映画にあったスーパー車椅子(名前わからん・・・)みたいだった。あれが普及すると、人間足腰が弱くなって歩けなくなるんだろうか。藤子先生はさすが未来を見越しているのですな(笑)

●三菱未来館@earth もしも月がなかったら
 竹内均さんの訳の原作は既に昔読んでいたので、これは絶対に入ろうと思っていたパビリオン。まぁ“自然の叡智”という時点で大して期待はしていなかったのだが・・・。@earthの意味がよくわかりません。
 三菱はそれなりに早く入れると聞いていたので、トヨタが終わったら次に行ってみる。30分並んだが、これは短い方だろう。
 このパビリオンはよくわからなかった。最初、地球と月との基本的な解説。地球と月がキャラクター化されて喋ってるよ・・・。ジャイアント・インパクト説の解説「おちびちゃんはボクからうまれたんだよ」的な?よく覚えてない・・・。
 そして“What if the moon didn’t exist?”
 大スクリーンで月のない世界を見せられる。クオリティは凄い高くて、何となくFuture is wildを彷彿させたのだが、オチが気に入らなかった。その世界を凄い野蛮な世界に描いていて、こんな世界はやめてくれ!という下りになるんだもの。月があることは素晴らしい、自然の叡智=環境を大切にしよう、と言いたかったんだろうが、そんな押し付けはやめてくれよ・・・。
 むしろ、月がない所為で、潮汐もなく、暴風の吹き荒れる過酷な世界でも、生命が息づいているというのは凄い!と解釈したのだが。やっぱり環境問題というのは人間中心主義なんだと思った。人間の生存が前提であるから、そういうifを考えられるのだろう。月のない世界に人類が生まれないから、何だって言うの?そんな世界でも生命が息づいているというその力強さにボクは感動したのですが(笑)
 まぁ、環境問題をテーマにしたら、こうなるのは当たり前だわな。映像と演出を観るだけだったら楽しめます。これは全てのパビリオンに言えることだけど。
 ニール・F・カミンズさんの本は、ちゃんと科学的見地から思考実験してるだけの本なので面白いですよ。環境問題も勿論触れてるけれど、それは現実の世界における将来的な言及なので、全然馬鹿馬鹿しくないですよ。
 ところで、“What if the moon didn’t exist?”は仮定法なんだろうか。もしもオゾン層がなかったら、の英語には現在形を使ってたんですけど・・・?ただの過去形かなぁ。

●長久手愛知県館
 二つの企業館入ったらすでに12時に。時間が経つのって早いなぁ。トルコのレストランに入って、シシカバブーを食べる。メニューが、トルコ“風”串焼となっていたのが凄い気になった。予想はしてたけれど、硬い。矯正の先生に喰わない方がいい、と言われてたのを思い出したが、まぁいいだろう。トルコアイスは名古屋駅のささしまでも食べたけれど、相変わらず食感はいい。オリーブのサラダもついてきたんだけど、オリーブの実は香りが強烈すぎて食えん・・・。
 唯一事前予約(=他のは予約満杯でできなかったT_T)した愛知県館に入る。本当は日本館に入りたかったんだが。
 愛知県館もショー形式。『地球タイヘン大講義会』だそうだ。案内人は『絵古野守博士』。彼は役者でした。博士なコスプレで叫びまくって、宙にも浮いていました。ギャグっぷりに好感。もちろん環境にも言及していたけれど、もう自然の叡智は飽きたよ・・・。馬鹿馬鹿しいショーで、開き直っていた感もあったので、面白かったです。氷河の中から出土した5300年前のミイラ・アイスマンの話を、地球温暖化と絡めていた。とりあえず、ミイラをCGで喋らせるのはギャグを通り越して、キモいと思いました(笑)
 このパビリオンはネタで行くべき。
 愛知県館は中部千年共生村というパビリオンにも繋がっていて、まず水のスクリーンに映像を映すという『ミズノバ』を体験。うーん、何が面白いのかよくわからなかった。動くものを追尾する『サイクロプス』というロボットがあった。手を振って楽しむ。面白い。出口には千年時計というカラクリもある。
 環境資源が中心に展示されていて、なんだか科学館に来てるみたいだった。

 ⇒さて、書ききれないので続きます。

庶民の算術展

2005年5月31日
 九九の段というものがある。これを覚えないことには、教養云々以前の問題で、日常を過ごせない。数学は生活に必要なものではないが、算数は世間を渡っていくのに必要不可欠なものだ。方程式はいらんけど、金額の計算ぐらいはできないとね?

 暗唱するために不可欠な要素とは、たぶん音数と韻と調子。日本語というのは音に五十音+アルファしかないので、五七五といった音数で言葉を発しやすい。後はライムとリズムで彩れば九九なんて小学生の頭にはさっさと覚えてしまうだろう。たぶん。

 海外はどうなのだろう。驚いたことに、お隣さんの半島の韓国では、小学校で十九の段まで覚えさせているというのである。つまり、

 十九掛ける十九は三百六十一

 みたいな。二桁掛ける二桁なんて、九九さえ覚わっていれば暗算でできそうなものを・・・3.141592なんかよりは便利だと思うけど、似たようなものだよなぁ。余裕のある小学生なら、遊び感覚で覚えようとするんだろう。俺もそうだった。

 十進法計算における九九というのは、これがないと計算できないという基礎的なものだ。掛け算の敵は繰り上がりだが、繰り上がりをするための前提に、一桁掛ける一桁を計算せねばならない。しかし、一桁掛ける一桁は等差数列として足し合わせないと出てこない代物なので覚えるより他ない。でも、二桁掛ける二桁は暗記することそのものには価値はない。むしろ、繰り上がり計算というものを“諳んじる”ことに意味がある。

 韓国の算数は馬鹿馬鹿しいことやっとんなぁ、と思った。そういうのが理論を二の次とした詰め込み教育を招くことになるんじゃないかと思うんだけど。まぁ、どういう暗唱をしているのかは結構気になるな。

 ところで先日、名古屋市科学館へ行ったら面白げな展示をしていた。

 『庶民の算術展』

 西洋の数学が入ってきてすっかり廃れてしまったと言う江戸時代の『和算』。それこそ算盤で方程式を解き、数の表記は漢文でやるという現代人から見ればチャレンジフルな数学。

 江戸時代に算数やってたって言う人は、それこそ和歌といった教養にも長けている人なので、スコレーを利用して難問に挑んでいた。そして難問が解けたぞ!神様ありがとう!ってことで、絵馬よろしく問題と解答を丁寧に額に納めて、神社なんかに奉納した。もちろん参拝者に自慢して、どうだ解いて見ろと挑発する意図もある。そういうのが算額で、全国各地の神社に奉納されている。数学マニアはいつの時代にもいるのです。

 その算額というのを、全国各地から寄せ集めて、展示をしていたのだが・・・何このクオリティの高い展覧会は!本当に全国各地から集結しているでないの。算額というのも大きさは多岐に渡っていて、数メートルにわたるのもあるから運搬は大変だったろうに。もとより奉納されたものだから神聖なものでもあるし。

 有名な鶴亀算なんかは勿論、円の中に内接する円がたくさんあって、小円、中円、大円の半径の長さの比を求めよ、という問題や、云十次方程式を解けというような余裕で大学入試レベルを超越した問題なんかが、漢文で美しい字で書かれていた。教養があるから書道にも長けているのですね。字の下手な数学好きな方(誰とは言わない)、ワープロばっかりに頼らずに、筆運びも高尚であれ、と諭されているようなものだとも思った。

 例えば度肝を抜いたのはこんなの。
三十八万六千六百三十七京二千七百九十四万二千七百令九兆八千九百九十万令令八十四億令九千六百万 八形定分数開之
 意味は3866,3727,9427,0989,9008,4096の八乗根を求めよ。

 おいおい、京とか出てるよ!これを算盤と算木という道具を使って、組み立て除法を立てて解いたというのだから凄い。答えは888なので、素因数分解で解けないかといえばそうでもないかもしれないけど、アラビア数字を使ってるわけじゃないんだよね。漢文なんだよね・・・むぅ。(24^8が何とか見えてくるので、後は3512479453921が37^8だと判ればいい。無理?)

 興味のない人には素通りしてしまいそうなんだけど、中々目を見張るものでありました。休日なのに人の入りようが少ないのは、テーマがテーマだからしょうがないのか・・・?ノートと鉛筆を持って、算額の前で必至に模写しているおっちゃんがいたのは当然と言えば当然か。未解決問題みたいなのもあったので、挑戦してみれば?万博ついでに科学館とか行くとよろしいですよ。6月下旬まで科学館で展示してるらしいけど、全国回ったりはしないのか。名古屋だけでこれをやってるのは惜しいと思うのだけれど。

 いいもの見させてもらった。本当はプラネタリウムに行きたかったんだけどなぁ(笑)

抜歯

2005年5月20日
 いつのまにか抜かれていました。何というか、その・・・ゴリっと。数日後、またもう一本抜きます。

 歯の矯正をするためには、邪魔な歯を抜いて押し込んでやる必要があるのです。そのために、両側の小臼歯を一本ずつ抜く羽目になってしまいました。

 虫歯があるわけでもなく、なんとも無い正常な歯を、抜かなければならないなんて。痛みを伴う後悔はありませんんが、医者から渡された流血と微かに肉(正体が何か考えたくない)の付いた永久歯を見ると勿体無い辛抱と引き返せない絶望がまぁひしひしと。

 いやぁ、若かりし頃抜けた乳歯と永久歯ってぜんぜん違いますね。頭蓋のレントゲン(これも矯正の一環)を見てどんな代物かは見知っていたんですけど、実際に抜いてみるとこれはまたもう。すっごい長い。釘のように真っ直ぐ尖って歯茎に食い込んでいたんだ。手渡された歯を見て実感しました。

 しかし、抜く時もなんともあっけなかった。憤血と飛沫が顔にかからないようにするためか、はたまた鋼鉄の器具が口腔に入るという恐怖を軽減するためか、歯医者さんは受診するときいつもタオルを乗せて目隠しをしてくれますが、今回は念の入用だった。目隠しどころか首元まで顔中にタオル乗せてくれるんだもの。本当に何をやってるのか検討もつかなくて、流石にドキドキ。

 麻酔をプスっと注射。まぁそんなに痛くは無い。うがい薬で消毒をして、歯垢を軽く取る。そして言われるのだ。「じゃあ歯をずらしていくからね。」ゴリっ。ゴリっ、と。右上顎の第一小臼歯を一帯に、何でつかんでいるのか歯を揺さぶられる。麻酔があるので痛くはない。「痛くないかい?」「大丈夫ですよ。」

 もしかして抜いた瞬間に麻酔をも超越した激痛が走るのではないかという恐怖に怯えながら、ジリジリと暗闇を見張っていたのですが、一向に抜こうとする気配はない。雰囲気としては確かに大変な器具をいっぱい使っているようには見えるんですが、目隠しが邪魔で動向は探れない。

 そんなとき、何だかチクチクやっているのを感じた。何だかよくわからないんだけど、チクチクと縫われているような感覚。そうかもうすぐ抜くのか・・・何だかよくわからないけど、今は準備段階にとうとう入ったんだな。

 そう思った瞬間、ガーゼを挟まれて噛んでくれ、と言われ、目隠しを外され起き上がられさせられた。えっ・・・?数秒後、ガーゼを外して、うがいをしてみるとスプラッタ。振り向くと、歯医者さんは手に長く尖った小臼歯をつかんで、「消毒して後であげるからね」と言う。

 曰くチクチクしたのは、傷口を縫っていたということだ。何てこった、歯そのものはとっくの昔に抜けていたんだ。歯医者さんが「痛くないかい?」といった時にはもう既に歯は抜けていたんだ。

 あまりに呆気がなくて、痛みも全然感じなくて、ただただ口腔のスプラッタを見て唖然とするばかりであった。本当に痛いのは麻酔が抜けてからだろう。矯正器具を入れたときも痛かったが、こちらはこちらで神経を直接刺激する痛みがくるに違いない。ていうかきた。

 鎮痛剤は極力使いたくない。薬で痛みを抑えるなんて嫌いなタイプの人間だ、俺は。正確には解熱鎮痛消炎剤という、いろいろな効能がある薬らしいが、それに加えて定期的に飲むよう抗生物質を渡された。

 今度もう一本抜かねばならないが、その時はもう、怯えずに済むだろう。たった30分で生涯を連れ添ってきた掛け替えのない歯がなくなるなんて、なんて勿体無い。悔やみはするつもりはないが。後悔なんてしたら、この痛みを憎まずにはいられないから。

狼王ロボ

2005年5月15日
 シートン動物記と言えば、“名犬ビンゴ”や“灰色熊の一生”などなど、小学生の頃読んだ記憶がある良書であり、猟師でありナチュラリストであり画家であり作家であるシートンの名著。

 そのシートンの生涯を谷口ジローさんがコミック化したもの。原案はシートン動物記の訳者である今泉吉晴氏。第一章は狼王ロボ。ご存知の方も多いに違いないが、家畜を襲い、毒餌や罠も通用しない人狼とも称されて恐れられている狼のロボを、シートンが追い詰めていく話である。

 結局はシートンはそのことに自然の壮大さを教えられて、その後悔からか筆を取ったわけだけれど、そいう葛藤が見事描かれている。しかも、狼の描写も鮮やか。シートンと対峙した場面、悲劇の後のロボの見境の無くなった場面、そしてロボのプライド・・・といった場面でのロボの表情が堪らなく動物らしく人間らしい。動物を描いたコミックは多くあるが、久々に感動した。

 また、興味深いのは画家としてのシートンも描かれていること。シートンが描いた『眠れるオオカミ』『オオカミの勝利』に込められた願いというものが伝わってきた。『オオカミの勝利』は人骨を狼が貪っているというものなのだが、ヨーロッパ宗教思想は「魂のない野生動物の犠牲者として、魂を持つ人間を描くことは異端である」と跳ね除けたと言う。まさに動物に魂はあるのかないのか、というテーマも含んでいる。ロボの雄姿には明らかに魂があるようだ。

無題

2005年5月7日
口の中で融ける事のないドロップス
一生含み続けなければならない運命を
誰が受け入れられるだろうか
その宿命が導くのは果たして無謀か達成感か
それを知る為にはただただ挑戦あるのみと知ろう

無題

2005年5月6日
今日見た景色も明日見る景色も
今日聞いた言葉も明日聞く言葉も
今日歩いた道も明日歩く道も
決して無常というわけではない
自らの残像がそこに名残る限り
変わらない日常が待っている
だから時として遠回りをするのだ
それが近道への最良の一歩と知っている

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