ルート愛

2005年2月6日
 かの数学者・秋山仁氏は、四角形が一番立体的に充填能力があることを示す実験において、風呂敷の真ん中に“i”を書いて包んで見せた。曰く「愛は全てを包む」。そんな講演を去年の秋ぐらいに地元のM大祭で聞いてきた記憶がある。

 まぁなんとも数学者らしいジョークではあると思うけど、iというのは言わずと知れた『虚数』のことで、“√-1”のことだ。つまり、二乗してマイナス1になる数。くどく言えば、

 x^2=-1

 の解の一方である。ここでふと考える。二乗してマイナス1になる数があるならば、二乗してiになる数とはなんだろう。つまり、

 x^2=i

 の解だ。これは別になんてこと無い、平凡な複素数になる。x=a+biとでも置いて、a,bの値を決定してやればいい。具体的には、

 x=±(1+i)/√2

 だ。こんなことは別に大したことではない。

 しかし、まぁそんなこんなで、私は人間ですから、どうしてもこれ以上の追及をやってみたくなった。つまり、この値は√iとでもいえるが、そうなると今度は√√iを求めてみたくなる。つまりiの四乗根である。方程式を書いてみれば、

 x^4=i

 あるいは、

 x^2=±(1+i)/√2

 である。『係数を複素数とするn次方程式は複素数解をn個持つ』という大定理があるので、√√iは当然4個の値を持つこととなる。しかし、この問題を手作業で解くのはあまりに酷なんで、電卓に頼ってみる事にしよう。

 まず、手始めに、x^2=iを解くと、

 0.707107+0.707107i
 -0.707107-0.707107i

 が返ってきた。電卓なので具体的な数値で返ってくるのは仕方が無い。ちなみに、関数電卓にも使えてしまうgoogleへsqrt(i)を入れてみると、

 sqrt(i) = 0.707106781 + 0.707106781 i

 と返ってくる。マイナスの方は返ってこない。どういう仕様なのだろうか気になるので、今度はsqrt(sqrt(i))を入れてみると、

 sqrt(sqrt(i)) = 0.923879533 + 0.382683432 i

 が返ってくる。ちなみに、電卓でx^4=iを解くと、

 0.92388+0.382683i
 -0.92388-0.382683i
 0.382683-0.92388i
 -0.382683+0.92388i

 の4解が返ってくる。どうもgoogleは実部・虚部ともに正の数のものを答えに返すらしい。そうなると気になるのはx^8=iの解だ。googleにsqrt(sqrt(sqrt(i)))を入れると、

 sqrt(sqrt(sqrt(i))) = 0.98078528 + 0.195090322 i

 が返ってくる。実際に電卓で計算してみたら、

 0.980785+0.19509i
 -0.980785-0.19509i
 -0.83147+0.55557i
 0.19509-0.980785i
 -0.19509+0.980785i
 0.83147-0.55557i
 0.55557+0.83147i
 -0.55557-0.83147i

 という結果であった。何故、0.55557+0.83147iがgoogleで計算されなかったかが謎である。google電卓は一体どういう機構になっているのだろうか。

 謎は深まるばかり。

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 今日の日記はちょい備忘録。ふと√iについて気になったもので。

 そういえば、来週の『世界一受けたい授業』に秋山仁先生が出るみたいですね。この番組、結構話を聞いてみたいなー、なんて日頃から思ってた人が出演しています。土曜の8時というのが結構厳しいんだけれど・・・(え?)

 しかし、でんじろうさんが出演しすぎだとは思うのですが(笑)

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