PURSUER

2004年11月16日
 ある暗く、人気のない小径での出来事。

 黒いランドセルを背負ったまだ幼い少年がとぼとぼと歩いていた。道の真ん中を歩いているので、自転車に乗る自分にとってはとっても邪魔である。

 とはいえ、まだ前方に間合いが十分あったので、ベルを鳴らすに及ばずのんびりこいでいた。

 すると突然、少年がランドセルをがちゃがちゃ鳴らして走り出した。それを自転車で追う自分。あんまり少年が必至なものだから、気後れしてしまった。

 まるで俺が悪い奴で、少年を追いかけている構図ではないか。しかも、前方から横断歩道を渡ってくるご老人方が、その光景を見て目を丸くしている。絶対勘違いしている。

 仕方なく、自分は自転車のスピードを落とした。

 そして数秒後、少年は横断歩道を渡ろうとすると、急に減速、またとぼとぼと青信号を歩き出した。

 ・・・・・・。

 何だか馬鹿馬鹿しかった。だって、それのせいで自分が信号機を渡れなくなったんだもの。

 ぽてぽて。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年5月  >>
27282930123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

まだテーマがありません

最新のコメント

日記内を検索