どっちが

2004年6月11日
 台風が近づいているのか来ているのか。小雨と曇りの繰り返しの毎日を裏切って、遂に土砂降りが降って来た。

 強風を伴った雨は、仮令大きな傘を差したとしても容赦なく傘の内部に降りこんで来る。加えてなだらかでないアスファルトの道路に溜まった深い水溜りを避ける術もなく歩く両脚もずぶ濡れになる。

 こうなると、ちょっとぐらい濡れたって構わない、なんて自暴自棄になってしまうものだ。(え、ならないって?)

 そんな時、傘を持たないサラリーマンが必死に走っている様を見かけた。鞄を頭に掲げて、身体が濡れないように走る、走る。

 しかし、そんなことしても無意味。鞄が傘代わりになるわけでもなく、濡れてしまうことは必定。

 どっちにしろ濡れてしまうのなら、潔くなればいいのに、とふと思った。それどころか、鞄を頭に掲げるのなんて至極愚かではないか?

 傘代わりになるわけないんだから、掲げる必要ないし、どうせ濡れるなら、頭がちょっとぐらい濡れたって問題ないだろう。第一、鞄が濡れて、中身も濡れてしまっては元も子もないのでは?そもそも鞄というのは『重要な私物』を入れておくためにあるわけだし。ジュラルミンケースなら話は別だが。

 それどころか、わが身を呈して鞄が濡れるのを防ぐ方がよっぽど利口ではないだろうか。自分も参考書や教科書が濡れて面倒なことになったのを何度も経験している。

 そんな様相を見せてくれる梅雨の到来である。

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