役不足

2003年6月20日
【「役不足」「確信犯」、意味理解は2割前後 文化庁調査】

 「役不足」「確信犯」「流れに棹(さお)さす」といった語句の意味を正しく理解している人は20%前後にとどまることが、文化庁が19日公表した「国語に関する世論調査」からわかった。調査では、言葉の乱れについての意識、カタカナ語の意味をどの程度知っているかも聞いている。

 95年度から毎年実施している。今回は昨年11〜12月に16歳以上の2200人(回収率73.3%)が面接形式で回答した。

(朝日新聞 06/19 22:10)

http://www.asahi.com/edu/news/TKY200306190349.html

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 近頃の日本人の語彙不足を懸念するニュース。もっとも、昔の人の日本人は、語彙が豊富だったのか、と考えると少々疑問ではありますが。(国語力は昔よりもいいような気がするけれど?)

 『役不足』『確信犯』『流れに棹さす』『閑話休題』などの微妙な単語が出題されたらしい。閑話休題は「さて――」を格好つけていうときに使うので、わかるけれど、『役不足』の意味が私もわかっていなかったようだ。

 つまり、“役目が難しすぎて、自分には到底為し得ない”という意味で取り違えていた。正しくは“役目が軽すぎる”だという。

 なるほど、少し考えればわかることだ。“役”が不足しているんだから、力量が有り余る、ってわけだ。

 しかし、日本人の過半数が意味を取り違えていたという。これはすでに、歴史の中でその意味が定着した、ということではないか。

 つまり、通常の会話では、取り違えた意味の方が、通じてしまうことが多いということだ。

 だから、これは誤用というよりも、役不足という言葉は、『自分の力量には到底及ばない(いい意味でも、悪い意味でも)』という新解釈が日本では創られてしまった、ということではないのか

 昔の人が作った日本語を、今の人が作り直してはいけない、という謂れはどこにもないはずである。

 それとも、現代人のセンスは、日本語に役不足だ、とでもいいたいのだろうか?

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