合格者数

2003年3月26日
 塾とか予備校とか通信教育とか、住所を教えていないはずなのに案内の手紙を送ってくる。こういう資源を無駄にするために個人情報を調べ上げる徒労には呆れてしまう。

 ところで、文面に決まって書かれているのが有名大学の合格者数だ。“何某大学の50%が我が○○を受講している”てな感じで。“今のままではいけない”“戦いはすでに始まっている”などといった不安にさせる言葉に添えておけば大半の愚か者はイチコロだという。

 だが、この“合格者数”は信用できるものなのだろうか。よく考えてもらいたい。その数値に入っている者たちは確かにその教育によって歩を進めたのかもしれない。

 しかし、だからといって“その教育を受ければ志望校に合格する”という統計的評価が得られるわけではない。

 例えばAという通信教育があったとする。その通信教育は千人ほどの生徒を抱えており、そのうちの100人が倍率の高い有名大学に受かったとしよう。

 100人も有名大学に進学できたのだからそれは素晴らしい快挙だ。但し、その人数はAの僅か10%だ。凡人がこの10%に入るには、やはりAの教育の有無に関わらず勉学に勤しむしかない。

 結局のところ、“某有名大学に何名が合格した”ではなく“全受講数の何パーセントが某有名大学に合格した”の方が統計的に信頼できるのである。

 確かに東大や京大へ何十人も輩出できたとなれば、その教育には中々の良さはあるが、だからといってそれを真に受けるのも考え物である。

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