呪いの木乃伊

2003年2月23日
 墓を暴いた者たちが不幸に見舞われる。更に彼らと、そしてミイラと関わった者たちも災難に遭う。人はその現象を“呪い”として畏怖するのである。

 死者の呪い、神の祟り、罪の報い、不意の災厄・・・これは偶然ではなく見えざる者、超自然的存在の仕業だと片付けてもよいが、しかし単なる偶然としても何の矛盾も起こらない。

 何せこの地球は広い。蠢く人々の数だけでも何十億とある。それだけの文化があるのだからその歴史も深く、郷土を培ってきた人々の数はそれこそ何百、何千億といるはずである。

 とんでもない偶然の起こる確率はとてつもなく小さいに違いないが、しかし対象が何千億とあるのだから、その事象が1つや2つ発生してもおかしくない。いくつも並べられた乱数の中で、“3”が10回連続して起こる確率はとてつもなく低いが乱数を何千何億と並べれば先験的必然の下起こり得るを得ない。表計算ソフトが扱える方は実験してみるといい。

 そして、とんでもない偶然は非常に目立つ。繁る青葉の中に紅一点があれば注目されないわけがない。全事象にその偶然が意識されるに決まっている。従って、呪いのようなことも偶然として矛盾は起こらない。

 だから仮令想像だにしえないことが起こっても、それが不幸だろうが幸福だろうが、必然な運命だと考えてみてはどうだろうか。

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